岩銀杏(イワイチョウ) ミツガシワ科

<湿原に群生する岩銀杏>

岩銀杏(イワイチョウ)は、宇奈月の亜高山の湿地帯に自生するミツガシワ科の多年草です。

根茎は太く横に這って群生します。葉は根出して、腎形で光沢があり肉厚で縁には細かな鋸歯があります。夏山シーズンになると花茎を伸ばし先端に10個程度の白色の花を咲かせます。花冠は漏斗形で深く5烈し縁がやや波立っています。

和名の由来は、葉の形が銀杏に似ているところから来ています。

丁子菊(チョウジギク) キク科

<渓流の岩場を好む丁子菊>

丁子菊(チョウジギク)は、宇奈月の深山の湿地に自生するキク科の多年草です。 地下茎を伸ばし、40cm前後の丈を持つ茎を叢生させます。

葉は、長楕円状披針形で先は次第に細くなり対生し、縁には浅くて鋭い鋸歯があります。茎頂の葉腋から花柄を伸ばし頭状花を散房状につけます。花柄には母子草のように白い毛が密生し、黄色の管状花をつけます。

黒部峡谷・下の廊下の沢沿いでもよく見られます。

岩菖蒲(イワショウブ) ユリ科

<細い茎に白い花を数多くつける>

岩菖蒲(イワショウブ)は、宇奈月の亜高山の、湿気の多いところに生えるユリ科の多年草です。

根茎は短くて、剣形の葉は、茎の下部から直立して出て、先は尖っています。細い茎の総状花序に白色の花をつけます。花被片は6個あり、長楕円形です。蕾の時に、紅紫色になることがあります。

葉の形が菖蒲に似ていので、和名の由来となっています。

金光花(キンコウカ)  ユリ科

<菖蒲のような葉です>

金光花(キンコウカ)は、宇奈月の亜高山の湿地帯に自生するユリ科の多年草です。葉は根生し、形はアヤメのような剣状線形で、先端は尖り基部は鞘状になっています。

花径の高さは20から40cmぐらいになり、葉よりも高く出ます。茎の下半部には短い葉を互生させます。茎の上端に穂のような総状花序を付け、黄色の小さな花を多数咲かせます。

花は星型に6枚の花被片花があり、下方から開花していきます。子房上位で果実は長楕円形で毒性のサポニンを含みます。

小金鈴花(コキンレイカ) オミナエシ科

<亜高山の岩場に生える小金鈴花>

小金鈴花(コキンレイカ)は、宇奈月の亜高山の岩場に生える、オミナエシ科の多年草です。

地下茎は横にはい、匍匐枝(ホフクシ)を出して増えます。匍匐枝とは、地上近くを這って細長く伸び、そのさきに芽を付ける茎のことで、その節から新しい茎が伸び増えていきます。葉は対生し、裂片には大きな欠刻と鋸歯があります。茎頂には黄金色の小花を散状花序に多くつけます。

黒部峡谷、下の廊下の岩場でもよく見かけます。別名、白山女郎花(ハクサンオミナエシ)ともよばれています。紅葉の下の廊下を歩いていると、長楕円形の果実から発するオミナエシ科の独特のに匂いがします。白山に多く見られるため和名の由来となっています。温泉街周辺では女郎花(オミナエシ)の白花の男郎花(オトコエシ)が咲いています。

雄宝香(オタカラコウ) キク科

雄宝香(オタカラコウ)は、雪解け水が流れている沢沿いに多く見られるキク科の多年草です。 蕗のような大きな葉が特徴で、冷たい水が流れているところを好みます。

根茎は太く、茎は直立して高さは1m位になります。根出葉は長柄のある心臓状卵形で長さが30cmで幅が40cmと大型です。茎葉は3個ありますが、下の1個は柄が短く、茎を鞘状にまきます。上部の2個は小さくなります。

茎の上部に頭花を総状につけ、黄色の頭花を多数つけます。下部から上向きに咲き上がります。総苞は筒鐘型で、頭花は黄色で8個は内外の舌状花があります。

高嶺松虫草(タカネマツムシソウ) マツムシソウ科

<高山蝶の好む花です>

高嶺松虫草(タカネマツムシソウ)は、宇奈月の高山に生えるマツムシソウ科の越年草です。マツムシソウの高山変種で、茎の長さが短いですが、花は基本種より大きいです。

長い柄を持った根出葉があり、羽状に裂けた葉は対生しています。 長い花柄の先端に、1個の淡紫色の頭花をつけます。総苞片は線形で2列になっています。

苞とは蕾を包むように葉が変形した部分で、蕾が開いてから花の基部に残ります。花序全体の基部を包む苞が総苞で、個々の総苞を総苞片といいます。

頭花の縁側の小花は大型で5裂し、外側に長く伸びます。中心部分の小花は小型で筒状です。高山蝶が集まる花で、白馬岳の宇奈月側には、淡紅色や白色の種もあります。


草牡丹(クサボタン) キンポウゲ科

<薄紫の筒状の花>

草牡丹(クサボタン)は、宇奈月の山地に自生するキンポウゲ科の多年草で、基部が木質化し茎の高さは1mにもなります。

茎頂及び上部葉腋に集散花序がつき、全体が円錐状になります。花は淡紫色で開くと鐘状で先は丸まります。雌雄異株で雌花は雄花より小さく、花が終わり種子をつけるようになると、花全体が白髪のようになります。

 和名の由来は、葉の形が牡丹の葉とよく似ているところからきています。

鬼下野(オニシモツケ) バラ科

<宇奈月の深山の沢沿いに自生する鬼下野>

鬼下野(オニシモツケ)は、宇奈月の亜高山の沢沿いに自生しているバラ科の大型の多年草です。

全草が、下野草(シモツケソウ)に似ていて、大型なので鬼の名がつきました。高さは、1mから2mになり、大型の葉は5中裂し互生します。

初夏に茎頂が分枝し集散状散房花序が現れ、多数の白色の 5 弁の小さな花をつけます。開花前の多数の蕾は、緑に包まれた白い鹿の子模様なので、なかなか趣があります。

越路下野草(コシジシモツケソウ) バラ科

<宇奈月の深山に優雅に咲く越路下野草>

越路下野草(コシジシモツケソウ)は、宇奈月の亜高山のやや湿った樹林縁に自生するバラ科の多年草です。

茎は無毛で高さは30cmから大型のもので80cmぐらいになり、葉は掌状複葉で互生します。 頂小葉(複葉の先端にある対にならない一枚の小葉)は大きく掌状に5から7に中裂します。

8月初旬、茎頂に集散花序を作り淡紅色の小さな花を無数につけます。 お茶花に使われる京鹿子は、下野草を園芸品種に改良したものです。

貴賓ある紅色のグラデーションは、蕎麦菜の紺のグラデーションと鳥足升麻の群生の白色が合わさり夏山の色を作り出します。