
雪に覆われた大地でも春の風が吹くと、山菜の芽吹きが始まります。
雪の下の蕗の薹は柔らかく、山の香りがします。
山菜の風味である苦みは、油で揚げることによって和らげます。
旬の白魚も添えると、春の香りが満載となります。
季節のうつわは「染付芙蓉手高台向附」です。
高台の器なのでお膳が華やかになります。
雪に覆われた大地でも春の風が吹くと、山菜の芽吹きが始まります。
雪の下の蕗の薹は柔らかく、山の香りがします。
山菜の風味である苦みは、油で揚げることによって和らげます。
旬の白魚も添えると、春の香りが満載となります。
季節のうつわは「染付芙蓉手高台向附」です。
高台の器なのでお膳が華やかになります。
蛤は、ひな祭りの吸い物には欠かせません。俳句では春の季語なので、蛤の美味しい時期は各産地によって違いますが、北陸では春先です。雅膳の一皿は、蛤の酒蒸しです。
季節のうつわは「仁清色絵流水向付」です。流水紋は、厄を浄化する清らかな流水を表している吉祥文です。仁清写しなので周りが華やかになります。
雅の膳の温物は、地魚と春野菜の炊き合わせです。
今が旬なのが、甘鯛とおろし蕪と若竹の焚き合わせです。
甘鯛の旨みに、蕪の甘味、加えて若竹の爽やかな香りと上質な出汁は、すべての食材を引き立たててくれます。
季節のうつわは「色絵金彩福禄寿蓋向」です。
華やかな器を使って早春の香りをお楽しみください。
富山湾の春の風物詩、ホタルイカ漁が始まると一気に春めいてきます。
のどぐろ、富山海老、赤いか、あら、等春の旬魚がおいしくなります。
延楽特製煎り酒で白身魚を合わせると、魚の甘みが増してきます。
煎り酒に山葵を溶いてお酒と合わせると、粋なアテになります。
季節のうつわは「仁清色絵花筏六寸皿」です。
若竹などの春野菜も併せて早春の香りをお楽しみください。
連泊の料理の強肴は、鰤の南蛮漬けです。鰤の唐揚げにネギや唐辛子の入った甘酢を絡めてあるので、地酒に合います。
季節のうつわは「赤絵金彩淀屋向付」で、永楽和全の作です。
永楽和全は永楽保全の長男で、永楽善五郎家の12代にあたります。慶応元年に加賀大聖寺藩の招きにより明治3年まで九谷永楽窯で作陶し、九谷焼の復興に努めました。
滞在料理の酢の物に貝寄せを使うことがあります。バイガイに添えるのは、今が旬のほたるいかです。ほたるいかは、ボイルしてありますのでワタも美味しく味わえます。
季節のうつわは「色絵海松貝絵向附」で、貝を盛りつくけるのに楽しい器です。
向付の図案は、海松貝(ミルガイ)で、海松食(ミルクイ)、海松食貝(ミルクイガイ)とも呼ばれ、殻長15cmほどの大きな二枚貝です。この貝の季語は三冬です。三冬とは初冬、仲冬、晩冬の冬季の3ヶ月で、二十四節の立冬11月8日から立春前日の節分2月3日までの期間です。
雅膳の滞在料理にとらふぐを使うことがあります。欠かせないのが皮の湯引き、てっぴです。峡谷には時折風花が舞い、黒部の山々には雪が残っています。そんな景色を眺めながら食す白いてっぴには、赤絵の器が合います。
季節の器は、「木米写赤地唐子四方向付」です。青木木米は1767年(明和4年)に京都で生まれた江戸後期の京焼の陶工です。師は文人陶工奥田潁川です。木米は、中国の染付、赤絵、青磁、交趾焼の技術と様式を受け、南蛮焼や朝鮮李朝時代の陶磁の作風も加味して多種多彩な作品を残しました。
九谷焼との関係は、1806年、加賀藩は殖産政策の一つとして窯業を再開します。まず京都から青木木米を招いて金沢卯辰山に藩営の春日山窯を開窯します。木米は2年ほどで帰京し窯は衰微してしまいますが、彼がもたらした陶器技術はしっかりと受け継がれ、各地で窯が造られて再興九谷の時代が始まります。
暖かい気配を感じて土の中の虫たちが活動を始める、二十四節気の「啓蟄」にはいりました。「啓」は開くで「蟄」は虫の冬ごもりのことです。春めいてくると鯛が脂が乗って美味しくなります。お造りは山菜のこごみと合わせます。
季節のうつわは「古赤絵蓮鷺絵向付」で、三代須田清華の作品です。見込みに染付で鷺が描かれています。
春めいてくるとほたるいかの産卵が始まります。昼は深い海底に潜み、深夜から明け方にかけて浅いところへと移動して産卵します。その習性をとらえて行われるのが、富山湾の春の風物詩「ほたるいか漁」です。3月1日から解禁となりました。青白い光は幻想的で、まさに富山湾の神秘です。ほのかな甘みのお造りは絶品です。
季節のうつわは「仁清色絵水仙絵五寸皿」です。富山湾の宝石と呼ばれている白海老のお造りも併せてお召し上がり下さい。
寒さが戻ると底物の甘鯛が獲れます。切り身を蒸してポン酢で食します。地酒にあう強肴です。滞在料理の一皿です。
季節のうつわは「染付内外網目汲出」です。
広口の小さな茶碗、汲み出し茶碗で、茶の湯で寄付や待合で用いる茶碗です。勝手から湯を汲み入れて客に出すところから、汲み出し茶碗の名が付きました。
永楽妙全の作で、小さいながらもしっかりとした染付の網目が施されています。