片栗(カタクリ) ユリ科

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今年は、積雪が少なく山野草の開花時期が、平年より10日程早まっています。

片栗(カタクリ)は、ユリ科の多年草で落葉樹林内や、かつて落葉樹林だったところで群生します。

万葉集では堅香子(カタカゴ)の花として詠われ、かつては鱗茎から片栗粉を取り出したところから名前の由来になっています。

『物部の 八十少女らが 汲みまがふ 寺井の上の 堅香子の花』と大伴家持が万葉集で詠んでいます。

大伴家持が国司として5年間、越中に赴任していました。

越中の国衙が置かれていた場所は、現在の高岡市伏木古国府、浄土真宗本願寺派の古刹「雲龍山勝興寺」の境内です。

その古刹の北側に伏木神社があり、神社の西側に「万葉寺井の址」が残されています。

待ちわびた北国の春に思いを寄せる家持の目には、清水を汲みに井戸に集まる乙女たちの笑い声と、その乙女たちを象徴するように咲いている堅香子(かたくり)が重なって見えたのかもしれません。

落葉樹の葉が広がり、樹林内の太陽の光が弱まると、片栗の姿が消えます。

まさに春の妖精です。

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