月別アーカイブ: 5月 2011

早朝ウォークで見つけた山野草【羽団扇楓(ハウチワカエデ)】

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赤い花をつけた【羽団扇楓(ハウチワカエデ)】

羽団扇楓(ハウチワカエデ)は、宇奈月温泉の山の斜面や谷間に生えるカエデ科の落葉高木です。大きいもので高さが12mにもなります。

葉の形が、天狗が持っている団扇に似ているところから名付けられました。新緑の若葉と深紅の花は瑞々しく輝き、生命力の息吹を感じさせてくれます。
秋は紅に葉が染まり、黒部峡谷の艶やかさを一層深めてくれます。

花、若葉、紅葉とも美しいので「名月楓」とも呼ばれています。

黒部の山々には多くの楓の種類が見られます。

楓とは似ても似つかぬ葉の一葉楓、薄緑の花の板屋楓、樹が緑色の瓜肌楓、小型の小羽団扇楓、葉の切れ込みの深い、いろは紅葉、少し切れ込みの浅い山紅葉、葉が大きくて切れ込みの浅い大紅葉、等等まだまだあります。

誰しもが黒部峡谷の紅葉に魅了されるのは、楓の種類の多さかもしれません。

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早朝ウォークで見つけた山野草【虫狩(ムシカリ)】

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林の中で清楚な白い花をつける【虫狩(ムシカリ)】

虫狩(ムシカリ)は、宇奈月温泉の林の中に多く見られるスイカズラ科の落葉低木です。
雨上がりの林の中で、清楚な白い花を咲かせていました。

ヤブデマリと同じく周りに大きい装飾化のある散房花序を、枝先につけます。花序とは花をつける茎の部分の総称や花の並び方をいいます。
散房とは花序の上の面が平らになったものをいいます。

葉は、虫に食われて穴のあいているものが多く、命名はそこからきていると思われます。
葉の形を亀の甲羅に見立て大亀の木とも言います。

秋には赤い実をつけ、虫食いの照り葉は、お茶会に好んで使われます。

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早朝ウォークで見つけた山野草【菊咲一華(キクザキイチゲ)】

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可憐に咲き誇る【菊咲一華】

菊咲一華(キクザキイチゲ)は、宇奈月の原野の雪が解けるとすぐに咲き始めるキンポウゲ科の多年草です。
菊花状の花をただ一輪つけるのでこの名前がつきました。

宇奈月では白や淡紫色の花が多く、まれに赤花もあります。
温かくなると花が開き、夜や雨の時は閉じています。
上部に三枚の苞葉が輪生し深く切れ込んだ葉には、キンポウゲ科の植物の特徴がでています。
多雪地の山地では普通に見られる可憐な花です。
新緑の林の中でもよく見かけます。

今年は、残雪が多いので早朝の風は、まだまだ冷たく感じます。
いよいよ春の山野草の開花が始まります。

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早朝ウォークで見つけた山野草【越の小貝母(コシノコバイモ)】

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春の訪れを告げる【越の小貝母(こしのこばいも)】

越の小貝母は、宇奈月の日陰の山の斜面に咲く、ユリ科の多年草です。早朝ウォークのコースの途中で、この時期には必ず見かけます。
この可憐な花を目にする度に、宇奈月の自然の豊かさに感動します。

越の小貝母は、北陸に多く分布する5cmから20cmぐらいの山野草で葉陰に下向きの目立たない花を付けます。
生け花用の大型の西洋貝母(ばいも)は同じ仲間で、最近身近なものとなりました。
それに比べると型が小さく、越前、越中、越後の越の国に多く見られるので【越の小貝母・コシノコバイモ】と呼ばれています。
ユリ科の植物なので採取さえしなければ地下茎で増えていきます。

この可憐な花は、立山や白馬周辺に見られる高山植物のクロユリに、一番近い植物で、学名のFritillariaはさいころを入れる筒の意味なので花の形から来ています。
海外でも花の形から命名される事がよくあります。

今年は残雪が多く、雪解けが始まった所から春の花が一斉に咲き始めます。

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早朝ウォークで見つけた山野草【かたくり】

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万葉集に詠われた【かたくり】

今年は、残雪が多くて山野草の開花時期が1週間ほど遅れています。
温泉街近くの杉林で、例年だと連休には開花が終わってしまっている「かたくり」の花が、残雪多い深い谷間から吹き下ろす冷たい風に揺られ、ひっそりと咲いています。

かたくりは、ユリ科の植物で【堅香子の花】とも呼ばれ鱗茎から良質な片栗粉が取れます。
現在の片栗粉の原料は、ジャガイモが主です。

万葉集には『物部の 八十少女らが 汲みまがふ 寺井の上の 堅香子の花』と大伴家持が詠んでいます。

大伴家持が国司として5年間、越中に赴任していました。
越中の国衙が置かれていた場所は、現在の高岡市伏木古国府、浄土真宗本願寺派の古刹「雲龍山勝興寺」の境内です。

その古刹の北側に伏木神社があり、神社の西側に「万葉寺井の址」が残されています。

待ちわびた北国の春に思いを寄せる家持の目には、清水を汲みに井戸に集まる乙女たちの笑い声と、その乙女たちを象徴するように咲いている堅香子(かたくり)が重なって見えたのかもしれません。

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