梅子黄(うめのみ、きばむ)

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6月16日から七十二侯は「梅子黄(うめのみ、きばむ)」で二十四節気「芒種」の末侯にあたる。

梅の実が熟して黄ばむ頃という意味。

梅が黄ばんでくると梅干を作るための収穫となる。

いよいよ梅雨本番。

延楽の刺身ダレの一つに「煎り酒」がある。

梅干しの塩梅と特製出汁を併せてつくる。

地元の富山湾で獲れる真鯛、平目、のど黒、細魚(サヨリ)、太刀魚などの白身魚の刺身に合う。

本山葵を少々付けて食すと、白身魚の繊細な味わいが口に中に広がる。

醤油が登場する以前に刺身ダレとして使われた。

地酒との相性も良い。

延楽自家製「煎り酒」は、売店の人気商品で、刺身以外にもドレッシングや鍋物等にも幅広く使える。

延楽の秘伝の味でもある。

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腐草為蛍(くされたるくさ、ほたるとなる)

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<山野草が鑑賞できる宇奈月公園>

6月11日から七十二侯は「腐草為蛍(くされたるくさ、ほたるとなる)」で「芒種」の次侯にあたる。

草が枯れ、腐って蛍になるという意味。

出典は中国古典の菜根譚や江戸時代の歳時記である改正月令博物筌。

蛍は土の中でサナギになり地上で羽化するので、草が朽ちて蛍になると考えられた。

蛍の異名として「朽草(クチクサ)」とも呼ばれる。

梅雨を迎える頃、宇奈月公園では湿った水辺の草叢からゲンジボタルが飛び交うのが鑑賞できるのも間近である。

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螳螂生(かまきり、しょうず)

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<可憐に咲く蛍袋・虫が雨宿りに使う>

6月6日から二十四節気は「芒種」。

芒(ボウ)とは、稲や麦などのイネ科の小穂を構成する頴(えい)の先端にある針状の突起のこと。

芒種とは、芒を持つ植物の種を蒔く時期と言う意味。

七十二侯は「螳螂生(かまきり、しょうず)」で二十四節気「芒種」の初侯にあたる。

昨年の秋に草の茎や小枝に生み付けられた螳螂の卵囊が、孵化して幼虫になる頃という意味。

この頃から梅の実が黄色く熟してくる。

いよいよ梅雨入りで、中国地方では昨日から入梅。

宇奈月の山路には山紫陽花が色付き始める。

日本海側特有の蝦夷系の種類が多い。

装飾花は未だ色が薄いが、これから一雨毎に濃くなり艶やかになる。

周りには岩絡、鳥足升麻、山路虎の尾、蛍袋、矢車草等々が白色の彩りを呈してくれる。

初夏の野山の散策の楽しみでもある。

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麦秋至(むぎのとき、いたる)

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5月31日から七十二侯は「麦秋至(むぎのとき、いたる)」で二十四節気「小満」の末侯。

黄金色に色づいた麦の穂が実る頃という意味。

黒部川扇状地の田んぼでは満面の水が湛えられ、苗が整然と植えられている。

一部の田んぼでは麦の穂が実り刈り取りが始まろうとしている。

麦の実りの季節を「麦の秋、麦秋」と呼ぶ。

麦秋は梅雨入り前の一瞬の輝きである。

この地で栽培される麦は、二条大麦で上品な酵母の香り高い宇奈月ビールの原料となる。

一方黒部の山々の緑は、次第に色味を増して濃淡のグラデーションをみ見せてくれる。

この時期の雨は翠雨、緑雨、青雨などと色で表現される。6月1日は衣替えで、旅館の室礼もいよいよ夏へと近づく。

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紅花栄(べにばな、さく)

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5月26日から七十二侯は「紅花栄(べにばな、さく)」で二十四節気「小満」の次侯にあたる。

紅花が色付き、黄橙色から艶やかな紅色へと変わる頃という意味。

小満は、陽気盛んにして万物ようやく長じて満つということなので、紅花の濃厚な色合いは夏らしさを感じさせる。

紅花は、エジプト原産のキク科の耐寒性の一年草で、シルクロードを経て6世紀頃に日本に伝わる。

平安時代には関東から中国地方にかけて広く各地で栽培される。

江戸時代には、口紅や西陣の高貴な色の染色に使われた。

特に最上紅花が最高品質で珍重され、出羽や京都の紅花商人は財をなした。

宇奈月温泉の直下に流れる黒部川は、雪解けが進み水量を増している。

この時期の水の色は淡い緑色に濁る。

地元では笹濁りと言って川虫の孵化が盛んになり、山女魚や岩魚の動きが活発化する頃だ。

遡上したサクラマスは未だ下流域に潜んでいる。

まさにフライフィッシング日和。

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蚕起食桑(かいこおきて、くわをはむ)

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<卯の花・米空木(こめうつぎ)>

5月21日から二十四節気は小満に入る。

小満とは、陽気盛んにして万物の生長する気が天地に満ち始める頃で、立夏から数えて15日目。

七十二侯は「蚕起食桑(かいこおきて、くわをはむ)」で二十四節気「小満」の初侯にあたる。

蚕が桑の葉を盛んに食べて成長する頃という意味。

富山県五箇山は古くから養蚕が盛んで、合掌造りの内部は養蚕の為の様々な工夫がなされている。

その茅葺き屋根が、田圃の水面に映り込む頃でもある。

日一日と夏めく日が続き、麦の収穫、田植えの準備などで農家は活気に満ち溢れる。

懐石料理には欠かせない野菜も多くなる時期だ。

旬を迎える玉葱、アスパラガス、空豆等。

特に空豆は、形から蚕豆とも書かれ季節の料理には外せない。

宇奈月の山彦遊歩道では、山桃が沢山の小さな実をつけ、山路では卯の花が咲き文字通りの夏は来ぬである。

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竹笋生(たけのこ、しょうず)

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<大原台自然公園>

5月16日から七十二侯は「竹笋生(たけのこ、しょうず)」で二十四節気「立夏」の末侯にあたる。

竹笋(たけのこ)が生えてくる頃という意味。

笋は筍の異体字。

食材の筍は、孟宗竹で旬は4月中頃。

花山椒と出汁で炊くと春そのものだが時期的に1ヶ月ずれる。

この時期に採れる筍は、根曲竹(ねまがりだけ)で宇奈月の深山の樹林内や沢地などに群生する。

地元では筍と言うよりは、山菜の感覚で扱っている。

千島笹とも呼ばれ、北海道から山陰までの日本海側で、雪深いところに分布する。

真竹は、食用よりも笙(しょう)などの雅楽の楽器や筆や竹細工に使用される。

5月18日に宇奈月平和の像(観音像)観音祭が開催され、法要が営まれる。

地元出身の彫刻家・佐々木大樹氏の作品で、宇奈月温泉街が一望できる大原台自然公園に建つ。

標高566.8mで日本一高いところに建立され、台座含めて21.8mの巨大ブロンズ像。

延楽から車で20分、徒歩で90分。

自然を味わいながら時間をかけて散策するのも良い。

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蚯蚓出(みみず、いずる)

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<黒部峡谷鉄道・後曳橋>

5月11日から七十二侯は、「蚯蚓出(みみず、いずる)」で二十四節気「立夏」の次侯にあたる。

夏に向かうと土の中から蚯蚓(ミミズ)が這い出してくる頃と言う意味。

立夏ともなると爽やかな風と新緑の季節本番。

春の陽射しは少しずつ力を増し、萌葱色の草木も日一日と色が濃くなってくる。

宇奈月温泉の源泉は、宇奈月から上流7kmの黒薙温泉。

黒部川の最大支流である黒薙川が流れ、その河原から温泉が噴出している。

河原には、大きな岩石を配した大露天風呂がある。

雪解けで増水した黒薙川の急流は激しく岩にぶつかり、その轟音が狭い谷間に響き渡る。

黒部峡谷鉄道のトロッコ電車が渡る鉄橋で、最も深い峡谷にかかっているのは後曳鉄橋。

黒薙付近の雪を纏った山々と黒部峡谷の新緑が最も美しい頃である。

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蛙始鳴(かわず、はじめなく)

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5月5日から二十四節気は「立夏」。

暦の上では夏に入る。

宇奈月の早朝の川風は少し冷たさを含んでいるが、雪の纏った山々と麓の新緑が最も美しい季節でもある。

これから柔らかな春の陽射しが少しずつ力強くなり暑い夏に向かう。

七十二侯は「蛙始鳴(かわず、はじめなく)」で二十四節気「立夏」の初侯にあたる。

黒部川の河原からは時折、河鹿蛙の鳴き声が瀬音とともに心地よく伝わる。

初夏の気配だ。

今日から黒部峡谷鉄道は宇奈月から欅平まで20.1kmが全線開通する。

黒部峡谷の残雪と柔らかな新緑のコントラストを眺めながら、深く切り立った黒部峡谷沿いを走る。

車窓からは、トロッコ電車ならではの黒部の自然が満喫できる。

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牡丹華(ぼたん、はなさく)

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<黒薙・後曳橋を渡るトロッコ電車>

4月30日から七十二侯は「牡丹華(ぼたん、はなさく)」で二十四節気「穀雨」の末侯にあたる。

百花の王である牡丹が大きな花を咲かせる頃という意味。

牡丹は、俳句では夏の季語。

春の終わりを惜しむように咲き、夏への橋渡しをしてくれる。

宇奈月では山から吹き下ろす朝風は肌寒く、残雪の多い山肌と麓の新緑が美しいコントラストを作り出す。

雪が解けた宇奈月の原野にはカタクリやキケマンソウの群生が現れ、春の光を浴びて一斉に開花し、鶯の声が心地よく響く。

5月1日から黒部峡谷鉄道は鐘釣まで延伸部分運転。

5月2日は、立春から数えて88日目の夏も近づく八十八夜である。

5月5日から立夏に入り、黒部峡谷鉄道は例年より遅れて全線開通する。

夏がすぐそこまでやってきている。

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