涼風至(すずかぜ、いたる)

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panorama
<関電専用軌道>

8月7日から8月22日まで二十四節気は立秋。

うだるような暑さが続く中、暦の上では立秋を迎える。

季節の挨拶も暑中見舞いから残暑見舞いに替わる。

七十二侯は、「涼風至(すずかぜ、いたる)」で二十四節気・立秋の初侯。

暦は、秋になり風も涼しくなる頃という意味。

宇奈月では朝夕の日差しは少しずつ和らぎ、吹く風にも涼しさを感じる。

野山に出でれば虫の声や咲く花にも秋の気配を感じる。

今年も黒部峡谷に涼を求めて沢山の人が訪れる。

黒部峡谷鉄道の観光用の終点駅は欅平である。

欅平から黒部ダムまでは、関西電力の許可を得た者だけが利用できる関電ルートがある。

その一部を体験できるツアーが「黒部峡谷パノラマ展望ツアー」で、北陸新幹線が金沢開業した2015年に立ち上げられた。

いわゆる黒部川第三発電所の建設ヒストリーである。

黒部川第三発電所、略して「黒三」は、欅平駅の直下にひっそりと無人運転を続けている。

昭和11年の秋着手され、完工は昭和15年の晩秋である。

黒三の工事ほど困難を極めた土木工事は他にない。

今も残っている隧道やそこを走る専用軌道、昭和12年に築かれた画期的な竪坑エレベータ、昭和初期に峡谷の断崖絶壁に刻まれた日電歩道。

そのどれもが今も現役として使われているから驚きである。

人間が大自然に挑み、その時代の土木建設技術の限界ぎりぎりでの営みをうかがい知ることができる歴史的遺産でもある。

当時の時代背景は、シナ事変が起き電力管理法が制定される。

黒三は、軍需産業を中心とする「国家総動員」に電力を供給するプロジェクトとしての一面もあり、戦時下での突貫作業が行わる。

工事のすさまじさは、吉村昭著の「小説高熱隧道」に生々しく紹介されている。

先人達が命を懸けた電源開発とその歴史を辿る学びの旅。

11月13日までの金、土、日、月曜日に運行される。

1日4便で4日前まで予約が必要。

カテゴリー: 黒部観光   パーマリンク