月別アーカイブ: 10月 2017

霎時施(こさめ、ときどきふる)

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10月28日から七十二侯は「霎時施(こさめ、ときどきふる)」で、二十四節気「霜降」の次侯にあたる。

霎(こさめ)は小雨ではなく通り雨で、時雨(しぐれ)のこと。

一雨毎に気温が下がり、冬が近づく頃という意味。

一雨毎に温度が一度下がる「一雨一度」とはよく言ったものだ。

秋晴れの下、黒部川河川敷では延楽杯を懸けたパークゴルフのコンペが開催される。

黒部川上流域には初冠雪を戴いた後立山連峰が白く輝いている。

長野県の人達は白馬三山と呼び、県境をなしている。

秋の初時雨は、冬支度を始める合図で黒部川では鮭の遡上が始まっている。

黒部峡谷鉄道の最終駅である欅平付近は標高600mで、今が紅葉真っ盛り。

黒部峡谷紅葉前線は、約10日間かけて宇奈月温泉周辺へ降りてくる。

山あいの出湯の里は、いよいよ山装う季節に入る。

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霜始降(しも、はじめてふる)

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<黒部峡谷・仙人ダム湖と雲切の滝>

10月23日から二十四節気は「霜降」に入る。

秋は深まり暖がほしくなる頃、里山には真っ白な霜が降りる。

七十二侯は「霜始降(しも、はじめてふる)」で二十四節気、霜降の初侯にあたる。

朝夕の冷気で延楽から対峙する山々の稜線は色付き始める。

昭和天皇の行幸啓は昭和33年10月21日。

延楽のお部屋からお詠みになった御製が残っている。

御製 宇奈月の宿より黒部川を望む

くれないに 染め始めたる 山あいを 

流るる水の 清くもあるかな

侍従 入江相政 謹書

宿の部屋から眺める黒部の山々は色付き始め、峡谷を流れる水はますます透明度を増す。

今も昔も変わらぬ黒部の峡谷美。

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蟋蟀在戸(きりぎりす、とにあり)

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10月18日から七十二侯は「蟋蟀在戸(きりぎりす、とにあり)」で、二十四節気の寒露の末侯にあたる。

季節は晩秋、冬がそこまでやってきているので、蟋蟀(きりぎりす)が戸口で鳴く頃という意味。

七十二侯は中国の暦が元なので中国の生活様式が色濃く取り入れられる。

ここに表記されている蟋蟀(きりぎりす)はコオロギのことで、寒くなると暖かい家の中に入るようになる頃という意味。

映画「ラストエンペラー」では皇帝溥儀が子供の頃思い出シーンでコオロギが出てくる。

中国ではコオロギは、戦わせる闘蟋(とうしつ)のために飼われた。

さてこの季節、富山県内の名座の初冠雪の便りが届く。

名峰立山では18日に初冠雪が記録され、立山連峰が白く輝き銀嶺となる。

紅葉と雪の混在が美しい季節だ。

昨年より9日遅い初冠雪。

他の季節では味わえない展望が開ける。

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菊花開(きくのはな、ひらく)

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<昭和初期の宇奈月温泉>

10月13日から七十二侯は「菊花開(きくのはな、ひらく)」で、二十四節気の寒露の次侯にあたる。

菊の花が咲き始め、各地で菊の展示や品評会が行われる頃という意味。

10月14日、宇奈月温泉国際会館セレネで「黒部川開発100周年」の集いが行われた。

大正6年(1917年)、黒部川の電源開発、宇奈月温泉開湯の恩人山田胖氏が、世界的な科学者・高峰譲吉の水力発電構想に協力し電源開発のために黒部に入ってから100年目。

この100年を記念して黒部開発に貢献した偉大な高峰譲吉と山田胖を顕彰する行事が行われた。

山田胖は今日の黒部峡谷鉄道、富山地方鉄道(黒部から宇奈月温泉まで)を走らせ、その動力の元になる電気を起こす弥太蔵発電所を建設した。

併せて黒薙からの引湯をして今日の宇奈月温泉の礎を作る。

黒部川本流の最初の発電所、柳河原発電所の計画から施工まで日本電力の専務とし携わっていた。

しかしながら竣工を前にして、鶴見臨海鉄道に移る。

それからは京浜工業地帯の造成に力を注ぐ。

黒部に入った当時は弱冠31才であった。

その黒部への厚い志は現在も受け継がれ、黒部の魅力を国内外に発信している。

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鴻雁来(こうがん、きたる)

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<宇奈月の獅子舞>

10月8日から二十四節気は寒露となる。

夜空に輝く月や星が冴える頃、秋が徐々に深まり夜は肌寒く、朝夕の露が一層冷たく感じられるようになる。

七十二侯は「鴻雁来(こうがん、きたる)」で、雁が北から渡ってくる頃という意味。

これに対して半年前の七十二侯は「鴻雁北(こうがん、かえる)」で雁が北に帰っていく頃で、今年は4月10日だった。

七十二侯は、豊かな感性が育んだ日本の暦である.

この時季、宇奈月温泉街では太鼓の響きに伴って、横笛の調べが伝わってくる。

秋祭りに奉納される獅子舞のお囃子で、10月の第一土曜日に行われる。

祭りが終わると黒部の野山は、秋色に染まり山装う季節の到来である。

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水始涸(みず、はじめてかるる)

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<黒部峡谷・日電歩道に咲く白山女郎花(ハクサンオミナエシ)

10月3日から七十二侯は「水始涸(みず、はじめてかるる)」で、二十四節気の秋分の末侯にあたる。

収穫の秋を迎え、田圃から水が抜かれる頃という意味。

宇奈月温泉周辺のほとんどの田圃は稲が刈られ、落ち穂をついばむ鳥たちが群がる。

今年は10月4日が十五夜。

秋の収穫を祝い満月にちなんだ丸い団子と秋の収穫物を月の出る方角に向けてお供えする。

月から見て左に収穫物、右側に月見団子を置く。

お供えの花は秋の七草で、萩、葛、藤袴、女郎花、薄、撫子、桔梗。

藤袴と女郎花の自生は宇奈月では見られなくなった。

黒部峡谷日電歩道では高山型の白山女郎花(ハクサンオミナエシ)と呼ばれる小金鈴花が自生している。

その他僧ヶ岳登山道の岩場でも自生が見られ、その風に揺れる姿は登山者の目を楽しませてくれる。

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