カテゴリー別アーカイブ: 黒部観光

土潤溽暑(つち、うるおうてむしあつし)

river01
<清冽な雪解け水が流れる黒部川>

7月28日から七十二侯は、「土潤溽暑(つち、うるおうてむしあつし)」で二十四節季・大暑の次侯。

梅雨の湿気を帯びた大地に、強い日差しが照りつけて蒸し暑くなる頃という意味。

溽暑(じょくしょう)とは湿気が多く蒸し暑いこと。

北陸の梅雨も未だ明けず、蒸し蒸しと湿度が高く暑い日が続く。

先人達は、豊かな感性で自然を受け入れ、独自の納涼文化を育んできた。

鋳物のまち高岡では、法鈴(おりん)の清浄な音を風鈴に取り入れ、涼やかな音を生み出す。

能作の風鈴の音が心地よい。

宇奈月温泉は、黒部川の川風で朝晩涼しく過ごしやすい。

清冽な雪解け水が流れる黒部川の恩恵である。

爽やかな川風と河鹿の鳴き声を聞きながらの早朝ウォーク。

黒部の自然が五感を通して味わえる。

カテゴリー: 黒部観光 |

桐始花結(きり、はじめてはなをむすぶ)

kiri03
<うなづき湖畔の桐。5月中旬頃開花>

7月23日から二十四節気は小暑から大暑に変わる。

暑さも最高潮を迎え全国各地から真夏日の便りが届く。

一方では未だ梅雨前線が日本列島に停滞し、各地で川の氾濫や土砂崩れの自然災害が発生している。

七十二侯は、「桐始花結(きり、はじめてはなをむすぶ)」で二十四節季・大暑の初侯。

春に開花した桐の花が実を結ぶ頃という言う意味。

桐はキリ科の落葉広葉樹。

宇奈月温泉上流のうなづき湖の湖畔に多く見られ、五月中旬には薄紫の筒状の花が開花する。

梅雨明時、花は結実し茶色の卵形の実を付ける。

古来桐は、鳳凰の止まる木として神聖視され、桐紋は菊の御紋に次ぐ高貴な紋章として皇室で用いられる。

五七桐紋は、足利尊氏や豊臣秀吉が天皇から賜り使用したので、政権担当者の紋章とも言える。

近代以降は日本国政府の紋章として大礼服や勲章の意匠に使用されている。

カテゴリー: 黒部観光 |

鷹乃学習(たか、すなわちわざをならう)

asagimadara02
<アサギマダラが好む鵯花>

7月17日から七十二侯は、「鷹乃学習(たか、すなわちわざをならう)」で二十四節季・小暑の末侯。

春に生まれた鷹の幼鳥が飛び方を覚える時季で、巣立ちの準備をする頃という意味。

鷹は古くから獲物を捕るための道具として大切にされてきた猛禽類。

鷹狩りは四千年前に中央アジアの平原で始まり、日本へは四世紀半ばに朝鮮半島を経て伝わって来たと言われる。

鷹と鷹匠の一体感となった鷹狩りは連綿として今日に伝えられている。

鷹が宇奈月の空高く舞うようになると、本格的な夏の訪れ。

宇奈月の山野、林縁、草原などに鵯花(ヒヨドリバナ)が開花する。

キク科の多年草で、茎は高さ1mから2mと大きく紫色の細点がある。

鵯(ひよどり)の鳴く頃に開花するところから命名。

茎頂に白色の多数の頭花を散房状につける。

アサギマダラが好む花で、蜜を吸いに集まる優美な姿を見かける。

カテゴリー: 黒部観光 |

蓮始開(はす、はじめてひらく)

hasu

7月12日から七十二侯は、「蓮始開(はす、はじめてひらく)」で二十四節季・小暑の次侯。

蓮の花が開き始める頃という意味。

泥を俗世に見立て、泥より出でて泥に染まらぬ優雅で貴賓高き蓮の花。

その崇高で清浄な容姿に極楽浄土を見る。

仏典では蓮華で表され仏像の台座にもよく使われる。

修行僧のかぶり物は若い蓮の葉を形取ってあり未熟者であることを表す。

仏教徒にとっては聖なる花であり大切な花でもある。

蓮の花が咲く頃は、梅雨明け間近で大雨になりやすい。

黒部峡谷では先月末から豪雨が続き、黒部川第二発電所のある猫又で黒部川が増水し駅構内の線路が土砂で覆われる被害が発生。

復旧工事が急ピッチで行われている。

黒部峡谷鉄道は7月10日から宇奈月、笹平間の折り返し運転で、全線開通は7月15日。

カテゴリー: 黒部観光 |

温風至(あつかぜ、いたる)

toriasisyouma02
<宇奈月の林道沿いに開花する鳥足升麻(トリアシショウマ)>

7月7日から二十四節気は小暑。

例年この時期は、長く続いた梅雨が終わりを告げ夏本番となる頃。

今年は梅雨前線が日本列島の南側に居座り、九州では未曾有の水害をもたらしている。

本州各地では夏日を記録するところが相次ぎ、異常気象に見舞われる日本列島である。

今年の小暑は、七夕と重なり7月17日まで。

七十二侯は、「温風至(あつかぜ、いたる)」で二十四節季、小暑の初侯。

温風とは南風のことで、温風が吹いて蒸し暑い日が増えてくる頃という意味。

沖縄などの南の方から順に梅雨明けが始まるのもこの時期。

雨上がりの山では夏の花が咲き始め、昆虫の活動も活発化する。

宇奈月の登山道では、山吹升麻や鳥足升麻、矢車草等の大形の花が開花する。

清楚な白花が林の中にひっそりと咲いている。

カテゴリー: 黒部観光 |

半夏生(はんげ、しょうず)

unadukidam

7月2日から七十二侯は、「半夏生(はんげ、しょうず)」で二十四節季、夏至の末侯。

半夏という薬草が生える頃という意味。

半夏は烏柄杓(からすびしゃく)でサトイモ科の多年草。

全国の畑地に生える雑草。

花茎の頂きに仏炎包をつけ、中に肉穂花序を付ける独特な形をしている。

宇奈月の山で見かける座禅草、水芭蕉、蝮草なども仏炎包を有し肉穗花序を付けている。

仏炎包とは仏像の光背の炎形に似ているため。

この頃に降る雨は、半夏雨(はんげあめ)と言われ、大雨になることが多い。

梅雨前線が日本列島に停滞するこの時期に、宇奈月ダムでは増水を利用して堆積した土砂を吐き出す排砂が行われる。

上流のダムも連携排砂される。

その他、秋雨前線が日本列島に停滞する時期にも排砂が行われる事が多い。

カテゴリー: 黒部観光 |

菖蒲華(あやめ、はなさく)

kurobedam

6月26日から七十二侯は、「菖蒲華(あやめ、はなさく)」二十四節気、夏至の次侯。

菖蒲の花が咲く頃という意味。

菖蒲は「あやめ」とも「しょうぶ」とも読める。

あやめ(菖蒲)は梅雨の到来を告げる花として親しまれている。

外花被のつけ根にある網目模様は、ハナショウブやカキツバタとの判別方法になる。

宇奈月温泉周辺では6月の初めに開花時期を迎え、今は結実となっている。

冷たい清水が流れる宇奈月公園では、これから蛍の乱舞が楽しめる。

一方、立山黒部アルペンルートの黒部ダムでは今日(6月26日)から観光放水が始まる。

高さ186mの壁から毎秒7.5トンずつ合計15トンの水が豪音と共に吹き出し、黒部川に落下する。

10月15日まで毎日実施される。

カテゴリー: 黒部観光 |

乃草枯(なつかれくさ、かるる)

utubogusa
<宇奈月の草地で地生する夏枯草(うつぼ草)>

6月21日から二十四節気は夏至。

1年の内で最も日が長く、夜が短くなる頃。

これから盛夏に向けて日に日に暑さが増し、本格的な夏到来となる。

だが今は梅雨のまっただ中で雨の日も多く続く。

七十二侯は「乃草枯(なつかれくさ、かるる)」で夏至の初侯。

乃東(なつかれくさ)とは、漢方薬に用いられる夏枯草の古名で、シソ科の多年草の靫草(ウツボグサ)。

宇奈月の草地でよく見かける。

花穗だけが枯れて黒ずんだ色になるところから夏枯草。

冬至の初侯は「乃草生(なつかれくさ、しょうず)」で、丁度半年前である。

二十四節気、七十二侯は、季節を細やかに感じて表す日本の暦である。

カテゴリー: 黒部観光 |

梅子黄(うめのみ、きばむ)

irizake

6月16日から七十二侯は、梅子黄(うめのみ、きばむ)で二十四節気は芒種の末侯。

梅の実が熟して黄ばむ頃という意味。

梅が黄ばんでくると梅干を作るための収穫となる。

これからは、雨の多い時期で梅も雨に濡れ完熟し、梅の雨と書いて梅雨(つゆ)となる。

延楽では梅干しの塩梅と特製出汁で「煎り酒」を作り、白身魚のお造りに合わせる。

醤油ができる前までは、刺身ダレとして使われていた。

山葵と合わせると白身魚の旨みが冴え渡る。

地酒ととても相性が良く、売店の人気商品となっている。

カテゴリー: 黒部観光 |

腐草為蛍(くされたるくさ、ほたるとなる)

hotarubukuro01

6月11日から七十二侯は、腐草為蛍(くされたるくさ、ほたるとなる)で芒種の次侯。

草が枯れ、腐って蛍になるという意味。

出典は中国古典の菜根譚や江戸時代の歳時記である改正月令博物筌(かいせいげつれいはくぶつせん)。

梅雨を迎える頃、宇奈月公園では湿った水辺の草叢からゲンジボタルが飛び交うのが鑑賞できるのも間近。

宇奈月の山道では、小雨に濡れた清楚な白花の蛍袋が下向きに開花する。

虫の雨宿りには格好の場所。

宇奈月周辺では白花が多く見られるが、山を越えた信州では淡紅紫色になる。

蛍袋はキキョウ化の多年草で英語ではベルフラワー、鐘の花。

形から納得できる。

花の中に蛍を閉じ込めるとその灯りが外へ透けて見える。

まさに火垂(ほたる)である。

カテゴリー: 黒部観光 |