作成者別アーカイブ: enraku

金盞香(きんせんか さく)

kurobeyama
<霧に覆われる黒部峡谷>

11月17日から七十二侯は「金盞香(きんせんか さく)」で二十四節気「立冬」の末侯にあたる。

金盞香が咲き始める頃という意味。金盞香とは水仙のことで別名「雪中花」。

五弁の花びらの真ん中にある副花冠が、金色の盃を表す「金盞(きんせん)」に似ているところから、金盞香と命名。

水仙の花が咲くと上品な香りが漂い始める。

宇奈月温泉では冷たい時雨が降ったりやんだり繰り返しながら、一雨ごとに冬へと近づいてゆく。

雨上がりの霧が山を覆い、その切れ間から深紅に染まった木々が現れる。

雨上がりの紅葉の黒部峡谷は一段と幻想的になる。

山の頂が雪化粧すると黒部の三段染めが始まる。

カテゴリー: 黒部観光 |

地始凍(ちはじめてこおる)

teriha02
<紅葉の落葉樹林>

11月12日から七十二侯は「地始凍(ちはじめてこおる)」で二十四節気の「立冬」の次侯にあたる。

陽気が弱まって日ごとに冷え込みが増し、大地が凍り始める頃という意味。

冷たい時雨が降ったりやんだりを繰り返し、ひと雨毎に冬へと近づいていく。

黒部峡谷の美しい紅葉はまだまだ残っている。

色濃い黄金色と深紅の照り葉が輝く。

宇奈月の「やまびこ遊歩道」には落ち葉が敷き詰められている。

花をつける落葉樹が多いので春の散策路は、その香りに包まれる。

長い冬期間の積雪に耐える木々こそが、雪解けを待って美しい花をつける。

カテゴリー: 黒部観光 |

山茶始開(つばき はじめてひらく)

unadukiko05
<宇奈月湖・湖畔>

11月7日から二十四節気は「立冬」に入る。

暦の上では冬の到来であるが、宇奈月温泉周辺の紅葉が最も美しく映える頃だ。

七十二侯は「山茶始開(つばき はじめてひらく)」で、二十四節気「立冬」の初侯にあたる。

太陽の気配が弱くなり、山茶花が咲き始める頃という意味。

黒部の山々は、新雪で雪化粧をして、黒部の三段染めを楽しめる頃を迎える。

露天風呂の湯鏡に「錦秋の峡谷」が色濃く映り込む。

山の緑が消え紅葉や落ち葉が多くなると北西からの強い風が吹くようになる。

本格的な冬の到来である。

富山湾では冬の味覚ズワイガニ漁が解禁となる。

漁は年末年始がピークとなり、富山湾の漁期は雄が3月20日、雌は資源確保のため1月20日までとなっている。

湯量豊富な美肌の湯とズワイガニは最高の取り合わせである。

カテゴリー: 黒部観光 |

unadukiko04
<黒部三段染めで輝く宇奈月湖>

11月2日から七十二侯は「楓蔦黄(もみじつた きばむ)」で、二十四節気「霜降」の末侯にあたる。

楓や蔦が黄色く色付き紅葉が始まる頃という意味。

宇奈月温泉周辺の山々は、黄色や赤に彩られ、これからその濃さが増してくる。

高齢者がスポーツや文化活動を通じて交流する全国健康福祉祭とやま大会「ねんりんピック富山2018」が、明日から4日間にわたり県内各地で開催される。

全国から参加者が選手や監督を含め1万600人が登録。

今日から多くの参加者が宇奈月温泉で宿泊される。

宇奈月温泉に到着されると、黒部の山々の初冠雪と紅葉が織りなす黒部の三段染めに感嘆される。

黒部峡谷はこれから極彩色の荘厳な輝きを呈してくれる。

カテゴリー: 黒部観光 |

霎時施(こさめ、ときどきふる)

damuko00
<静寂な宇奈月湖>

10月28日から七十二侯は「霎時施(こさめ ときどきふる)」で、二十四節気「霜降」の次侯にあたる。

一雨毎に気温が下がり、冬が近づく頃という意味。

霎(こさめ)は小雨ではなく通り雨で、時雨(しぐれ)のこと。

奥黒部の山々は初冠雪を戴き白く輝いている。

秋の初時雨は、冬支度を始める合図で黒部川の支流ではサクラマスの産卵が始まる。

黒部峡谷鉄道の最終駅の欅平は、標高600mで今が紅葉真っ盛り。

宇奈月温泉周辺は11月7日ごろが紅葉のピークを迎える。

宇奈月湖は静まり返り、水鳥たちの楽園となっている。

カテゴリー: 黒部観光 |

霜始降(しも はじめてふる)

P1020853
<昭和天皇御製>

10月23日から二十四節気は「霜降」に入る。

秋は深まり暖がほしくなる頃、里山には霜が降りる。

霜降が過ぎれば立冬となるので秋から冬への変わり目。

七十二侯は「霜始降(しも はじめてふる)」で二十四節気「霜降」の初侯にあたる。

朝夕の冷気で延楽から対峙する黒部の山々の稜線は赤や黄に染まる。

昭和33年10月21日、昭和天皇が延楽で宿泊されたときに詠まれた御製が残されています。

<御製 宇奈月の宿より黒部川を望む>
くれないに 染め始めたる 山あいを 
流るる水の 清くもあるかな
       侍従入江相政 謹書

宿の部屋から眺める黒部の山々は色付き始め、峡谷を流れる水はますます清く透明度を増してきます。

今も昔も変わらぬ錦繍の黒部峡谷です。

カテゴリー: 黒部観光 |

蟋蟀在戸(きりぎりす とにあり)

akikusa
<「秋草の図」塩崎逸陵>

10月18日から七十二侯は「蟋蟀在戸(きりぎりす、とにあり)」で、二十四節気「寒露」の末侯にあたる。

季節は晩秋、冬がそこまでやってきているので、蟋蟀(きりぎりす)が戸口で鳴く頃という意味。

部屋の室礼も秋草の掛け軸から紅葉物に架け替える時期である。

一雨ごとに秋の深まりが感じられ、黒部の山々の稜線は紅に染まりつつある。

黒部の流れは増々清くなり、サケの遡上が始まる。

サクラマスは皐月の頃に遡上が終わり、今は黒部の川の深い淵に潜んで、支流へ移動する頃合いを探っている。

そろそろ黒部奥山の初冠雪の便りが届く頃だ。

今日は、塩﨑逸陵画伯の秋草の軸の前で名残惜しんで杯を傾ける。

塩﨑逸陵は、富山県高岡市出身の日本画家で東京美術学校(今の藝大)に学び、川端玉章、寺崎広業に師事する。

気品あふれる花鳥図や人物画を描き色使いが美しい。

作品創作のため延楽でたびたび逗留したようだ。

カテゴリー: 黒部観光 |

菊花開(きくのはな ひらく)

yabuta
<宮廻正明:「道の空(薮田小学校)」>

10月13日から七十二侯は「菊花開(きくのはな、ひらく)」で、二十四節気の寒露の次侯にあたる。

菊が咲き乱れる頃という意味。各地で菊祭りが開かれる頃である。

芸術の秋、黒部峡谷セレネ美術館では開館25周年を記念して「宮廻正明展:(無極)」が開催されている。

宮廻正明画伯は、近年では最新の科学技術と芸術を結び付けたクローン文化財のリーダとして脚光を浴びている。

最初の部屋に展示されている大作が「道の空」、富山県氷見市の薮田小学校である。

取材時にはすでに廃校になっていて、解体される運命にあった。

平成5年、ブリお越しの取材に行く途中、薮田小学校の前を通過したとき校庭にはいくつもの水たまりがあり空と雲が映りこんでいた。

宮廻画伯は直ぐにスケッチを始める。

薮田というと浅野コンツェルンを一代で築き上げた浅野総一郎の故郷である。

京浜工業地帯の生みの親でもある。

このプロジェクトに昭和2年から加わるのが、宇奈月温泉の生みの親の山田胖である。

浅野は、山田胖の電気事業に対する優れた見識と卓越した経営手腕を高く評価し、系列会社へ役員として迎え入れる。

宮廻画伯の作品は二人の結びつきを物語っているかのようでもある。

山田胖氏のお孫さんが東京芸術大学で、宮廻画伯の後輩であるというのも不思議な縁である。

展覧会の会期は10月13日から11月25日まで。

カテゴリー: 黒部観光 |

鴻雁来(こうがん きたる)

kumokiri01
<透明度を増す黒部川>

10月8日から二十四節気は「寒露」となる。

夜空に輝く星が冴える頃、秋が徐々に深まり夜は肌寒く朝夕の露が一層冷たく感じられるようになる。

七十二侯は「鴻雁来(こうがん、きたる)」で、雁が北から渡ってくる頃という意味。

これに対して半年前の七十二侯は「鴻雁北(こうがん、かえる)」で雁が北に帰っていく頃で、今年は4月10日だった。

黒部の川は、流れる水の透明度を増しながらサケの遡上を待っている。

川沿いに設けられたやまびこ遊歩道の足元には、冷たい露に覆われた野菊が咲き誇っている。

紫式部の小さな実も赤紫色に染め始める頃である。

七十二侯は豊かな感性が育んだ日本の暦である。

いよいよ山装う季節の到来である。

カテゴリー: 黒部観光 |

蟄虫坏戸(むしかくれて とをふさぐ)

ikebana
<秋の山野草:更科升麻を生ける>

9月28日から七十二侯は「蟄虫坏戸(むしかくれて とをふさぐ)」で二十四節気「秋分」の次侯にあたる。

すだく虫たちが土の中にもぐり始める頃という意味。

虫たちの冬支度である。

半年前の七十二侯は「蟄虫啓戸(すごもりのむし とをひらく)」で、冬眠していた生き物が春の日差しの元に出てくる頃という意味。

蟄虫(ちっちゅう)とは地中にこもって越冬する虫のことで、今はまさに蟄虫の忙しさである。

秋分の日を境に日は弱く短くなる。

黒部の山では秋の山野草が花を咲かせる。

谷筋に白く開花するのは更科升麻。

キンポウゲ科の植物で、藍色の鳥兜等と共に咲いている。

足元には朝露に濡れた秋桐が、紫の鮮やかな色を呈してくれる。

秋の深まりが感じられる山路である。

カテゴリー: 黒部観光 |